[要点整理] ・TTSは、銀行が顧客に外貨を売るときの相場をいいます。 ・RRBは、銀行が顧客から外貨を買取るときの相場をいいます。
銀行の顧客に対する為替レートについて
外貨建の商品を購入するときには円貨を外貨に換えて購入します。また、利払や満期償還、途中売却によって外貨を受け取ったときには円貨に換えて受け取ります。
これらは、その時点の円対外貨の交換比率で行われるのですが、これを一般に為替レートといいます。 また、この為替レートは24時間常に変化しています。
日本では、為替レートの基準になるのが東京外国為替市場の円相場であり、これが銀行間で取引される為替レート市場となります。 そして、この為替レートをもとに顧客に対する為替レートが決められます。
この顧客に対する為替レートがTTS、TTBということになります。
TTS、TTBとは?
銀行などの金融機関は、その日の円貨を外貨に換えるレートと、外貨を円貨に換えるレートを実勢相場をもとにして決定しています。
そして、金融機関が顧客に外貨を売るときの相場をTTS(対顧客電信売相場 Telegraphic Transfer Selling rate)といい、金融機関が顧客から外貨を買い取る相場をTTB(対顧客電信買相場 Telegraphic Transfer Buying rate)といいます。
TTSは、顧客は円貨を支払って外貨を購入しているのですが、金融機関側からみると外貨を売っていることになります。それ故、売相場と呼ばれます。 同様に、TTBは、顧客は外貨を支払って円貨を購入しているのですが、金融機関側からみると外貨を購入していることになりますので、買相場と呼ばれます。
具体的には?
たとえば、米ドルで、その日の金融機関同士で取引される為替レートが1ドル=115円だとすると、TTSはこれに1円プラスした116円になります。TTBはこれから1円マイナスした114円になります。
この1円が為替手数料であり、金融機関の収益になるのです。
一般的に外貨建MMFは、外貨預金よりは為替手数料が低くなっています。
TTS、TTBの差はどれくらい?
TTS、TTBの差は、金融機関によっても異なりますが、通常は米ドルで2円、英ポンドで8円です。
▼ 関連トピック ・外貨建商品のメリット・デメリット
・為替レートと物価の関係は?
・金融商品は収益性・安全性・流動性で選ぶ?
・付保預金と付保対象外預金とは?
・為替レートと景気の関係は(企業編)?
・金融商品販売法とは?
・預金保険制度の「資金援助方式」とは?
・TTSとTTBとは?
・預金保険制度で保護されない1*000万円を超える分はどうなるの?
・外貨建商品は難しい?
・金利と為替相場の関係は?
・証券会社が破綻したら?
・外国為替売買とユーロ
・預金保険制度とは?
・為替レートと景気の関係は(投資編)?
・外貨建商品と外為法の関係は?
・消費者契約法とは?
・預金保険制度の「ペイオフ方式」とは?
・外貨建商品のリスクとは?
・景気と金利のメカニズムは?
・金利と物価の関係は?
|