[要点整理] ・外国債券のリスクには、信用リスク、金利リスク、通貨リスクがあります。 ・外国債券についての情報入手が難しいこともその要因の一つです。
外国債券の信用リスクとは?
外国債券の信用リスクというのは、外貨建債権の発行主体の財務状況が悪化したり、経営破たんして、元本や利子の支払いができなくなるというリスクのことです。
2001年末のMMFの元本割れでエンロン社の破綻が話題になったのが記憶に新しいところですが、米国やEU以外の資金・債権市場の場合には、その国の制度、規制、金利水準などの情報がなかなか入手しづらいのが現実です。
このように外国債券に投資する際には、円建債権とは違い、金利動向や発行後の発行主体に関する信用情報を管理するのがとても難しくなるのが一般的なので注意が必要です。
よって、国内の円建債権同様、外国債権についても格付機関が公表している債券発行機関の格付内容を確認する必要があります。 当然のことながら、信用リスクの高い債権は格付けが低くなり、発行時のクーポンレートは高くなります。
外国債券の金利リスクとは?
外国債券の金利リスクというのは、金利と債券価格が逆の相関関係にあることから生じるリスクです。
具体的には、外国債券を購入した時点よりも金利が上昇すると債券価格は下落します。 (金利が低いから債権に投資することを考えれば当然ですよね) そのため、債権を満期まで保有していれば外貨ベースでの額面は確保されるのですが、中途で償還する場合には、この金利リスクが顕在化してしまうのです。
外国債券の通貨リスクとは?
外国債券の通貨リスクというのは、いわゆる為替レートの変動によるリスクのことです。
円高、投資通貨安の進行による為替変動があると、円ベースでの資産価値が目減りしてしまいます。この場合は、満期償還であれ中途償還であれ、為替差損が発生することになります。
また、新興国のマイナーカレンシーの場合は、戦争内乱、資本政策規制、一次産品の価格動向などによって大きな為替変動が発生しやすいので注意が必要です。
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