[要点整理] ・金融機関の対顧客取引は、少額取引、当日決済、在庫調整などのリスクが発生します。 ・為替売買手数料は、金融機関が抱えるリスクとコストに対する手数料といえます。
なぜ為替売買手数料が必要なのか?
外貨取引において為替売買手数料がかかるのは、金融機関が個人レベルの顧客に対して外貨取引を行う場合には、インターバンク取引の場合に比べてコストとリスクがかかっているからです。
為替売買手数料という名目の下、このコストとリスクを個人が負担しているということができます。
インターバンク市場 …短期金融市場のうち、金融機関だけが取引参加者として認められているものです。このインターバンク市場は、金融機関がお互いに短期資金の貸し借りをすることによって、資金の過不足を調整する機能を果たしています。インターバンク市場で決済までの期間が短い取引は、スポット取引と呼ばれ、決済日が2営業日後となっています。
具体的には?
インターバンク取引と異なり、通常個人が外貨取引をする場合には、100万米ドル相当のものはあまりありません。 また、その決済も2営業日後ではなく、外貨預金の場合などは当日決済になります。
そうすると金融機関は、対顧客との取引のために外貨の残高を調整する必要がでてくるので、外貨という在庫を抱えることになります。
外貨の在庫を抱えるというは、当然価格リスクにさらされます。 また、非主要通貨の場合は、インターバンク取引でも売値と買値との差が大きいのでコストもかかってきます。
このように考えると、金融機関は為替売買手数料によって、金融機関が抱えるコストとリスクを緩和させているということができるのです。
▼ 関連トピック ・外国為替証拠金取引によるキャピタルゲイン型投資とは?
・外国為替証拠金取引(FX)にはインサイダー取引がない?
・外国為替証拠金取引(FX)で円通貨へのリスクヘッジ
・外国為替証拠金取引(FX)のインカムゲイン型投資とは?
・外国為替売買とは?
・外国為替証拠金取引(FX)と株式投資の違いは?
・レバレッジ取引(証拠金取引)とは?
・外国為替証拠金取引(FX)のスプレッドとは?
・外国為替相場はどのように作られるの?
・外国為替証拠金取引(FX)の追加証拠金・強制ロスカットとは?
・外国為替証拠金取引(FX)はいつどこで行われるの?
・くりっく365とは?
・東京市場の外国為替取引は?
・外国為替証拠金取引(FX)と外貨預金・外貨建MMFの違いは?
・なぜ為替売買手数料が必要なのか?
・外国為替証拠金取引(FX)の税金は?
|