[要点整理]
・くりっく365は、東京金融先物取引所に上場された取引所為替証拠金取引のことです。
・クリック365の目的は、外国為替証拠金取引（ＦＸ）の安全性と透明性の高さです。
・所得が300万円を超えている場合は、クリック365の方が税金が安くなります。

くりっく365というのは、2005年7月に東京金融先物取引所に上場した「取引所為替証拠金取引」のことです。

基本的に為替取引は、市場参加者が1対1の関係で価格を決めて売買する相対取引が原則です。
株式のように取引所で取引をするものではありません。

なので、くりっく365はこれに対する例外的なものです。
日本が取引所での取引をできるようにしたのは、外国為替証拠金取引（ＦＸ）の安全性と透明性の高さを目指したからです。

日本では、1998年に初めて外国為替証拠金取引（ＦＸ）が個人に解放されたのですが、当初は法整備が追いつかず、一部の悪徳業者によって個人が被害を受けるという事件が多発しました。

その後、金融庁はこの対策に乗り出し「改正金融先物取引法」を施行するのですが、この流れの中でくりっく365は設立されたのです。

為替取引は基本は相対取引なので、取引所で取引をする必要はありません。

そこで、くりっく365では、税制上の優遇措置をとることによって個人投資家の取り込みを目指しているのです。

具体的には、通常の相対取引から生じた為替変動による取引利益やスワップ金利での利益は、雑所得として総合課税方式が適用されるのですが、くりっく365の場合には申告分離課税方式が適用されます。

次のように数字で比較すると、所得金額が300万円を超えている場合には、基本的にはくりっく365で取引した方が税金が安くなるといえます。

税率概算表（所得税＋市町村民税＋都道府県民税）

所得金額	総合課税（一般のFX）	申告分離課税（くりっく365）
200万円以下	15％	20％
200万円超300万円以下	20％
330万円超700万円以下	30％
700万円超900万円以下	33％
900万円超1800万円以下	43％
1800万円超	50％

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