FX業界は淘汰の時代へ
前述した法律の改正等による一連の流れによって起こることは、業界の淘汰です。
今後ますます、厳しい新法のもと自己資本が基準に満たないような体力のないFX会社は撤退せざるを得なくなっていくことになります。
つまり、体力のある会社で、かつ信用力のある会社しか生き残れないという時代になったといえます。
万一FX会社が倒産したら?
FX会社は、万一自社が倒産したとしても、顧客の資産が保護されるよう、顧客資産と自社資産を分ける「分別管理」が金融商品取引法(金商法)によって義務付けられています。
これを守らない業者はFX取引を扱うことができません。
さらに、預かっている資金を信託先の銀行に保管する「信託保全」も業界標準になりつつあります。
ちなみに、2008年4月にジェイエヌエスというFX会社が破綻に追い込まれました。
これは、同社が行っていた違法な営業が発覚し、金融庁から営業停止処分を受けて廃業に至ったものですが、この時には、顧客の預けたお金が滞りなく返還されるよう、業務改善命令が出されています。
このような違法営業は、当然あってはならないことですが、たとえ一事業者の不祥事であっても、預けたお金が返還されないなどという事態が起こらないように、国が威信をかけて取り組んでいることを表しているともいえます。 |