どのような点に注意する必要がありますか?
レンジ相場で注意しなくてはならないことは、値幅に対して商いが薄いということです。
つまり、市場参加者もどちらの方向に動くのかがはっきりと見えていないので、トレンドがはっきりしているときと比べると、慎重に取引しているケースが多いということです。
そのため、商いが薄くなってしまい、通常でしたら1円動くところが3円動いてしまうなど、値が飛びやすくなるのです。
値が飛びやすくなるとどうなるのですか?
値が飛びやすいというには、ちょっとした買いや売りによって、レートが大きく変動しやすくなるということですが、こうなってしまうと、なかなか自分の買値や売値が相場の動きに追いつけなくなってしまいます。
そのため、例えばレンジ相場の中で買いから入ったものの、どうも調子がよくないということで損切りしようとしても、自分の思ったレートで売れなくなってしまいます。
例えば、100円50銭で売りたいと思っても、売り注文が成立したときの出来値を見たら、100円20銭になってしまったなどということがしばしばあるのです。
本来は、100円50銭で売ろうと思っていたのに、実際の出来値は、それよりも30銭も下になってしまうわけですから、これはコスト以外の何者でもありません。
つまり、レンジ相場というのは、それなりの値幅で動くので、取りやすいように感じるかもしれませんが、その中に入っていくということは、実はこうしたリスクを覚悟する必要があるのです。
方向性を当てることも困難で、しかも不要なコスト負担まで強いられることになるわけですから、やはりレンジ相場は、できるだけ参戦しない方がよいといえます。
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