基礎から始める外貨建商品入門



現在の金価格の上昇が過去と異なるのは?

現在の金価格の上昇の要因とは?

金価格は2008年3月、2009年2月には、一時1000ドルを突破しました。過去においても危機が訪れるたびに金価格は上昇してきたわけですが、1980年前後の暴騰時と比較すると、今回の上昇の構図というのはかなり複雑化しているといえます。

というのは、どちらも危機を上昇エネルギーにしているように見えますが、1980年前後の暴騰と今回の上昇トレンドとでは、上昇の構造がまったく違っているからです。

つまり、1980年前後の金価格の上昇というのは、原油高によるインフレ懸念と中東の地政学的リスクという2つの要因に支えられた現象であったからです。

原油価格と中東問題は密接な関係にありますから、中東リスクが高まれば金価格が上昇し、落ち着けば金価格が下落するという単純な構造だったのです。

しかしながら、今回の金価格の上昇トレンドには、1980年代の要因に加えて、次のような多数の要因が絡んでいます。

■過剰流動性
■信用リスクの増大
■ドルの凋落
■世界的な低金利
■金選好度の高い中国・インドの台頭
■年金基金の金ETF購入...など


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