有事はドル買いか金(ゴールド)投資か?
かつては戦争などの大事件が勃発すると、米ドルが他国の通貨に対して上昇するケースが多く見られました。
これは、混乱が大きくなる可能性に備えて、ひとまず世界の事実上の基軸通貨であり、最も流動性が高いドルに替えておけば安心であるという経験則によるものです。
同時多発テロでは米ドルが売られた?
しかしながら、歴史上初めてアメリカ本土が攻撃された2001年の同時多発テロ事件では、米ドルが売られました。
これは、アメリカ自身が直接テロの標的になったことも大きな要因の一つですが、もうひとつの大きな要因として、第2の基軸通貨として欧州統一通貨ユーロが台頭してきたことがあります。
そして、現在では、欧米の金融機関が危機にさらされる中、資産を金(ゴールド)にシフトする動きが強まっています。
つまり、いまや投資家は「有事の金」を意識しているということです。 |