投資信託のパフォーマンスを測定するというのは、株式や債券に投資をする場合に比べて単純ではありません。
なぜなら、投資家は株式であれば譲渡益(キャピタルゲイン)を重視し、債権であれば利息(インカムゲイン)を重視する傾向があるのに対して、投資信託の場合には、投資家の様々なニーズが存在するからです。
つまり、分配金を重視する場合もあれば、基準価格の収益率を重視する場合もあるからです。
この場合は、株式型と債券型を同じ尺度で測定することはできません。
よって、投資信託の場合は、株式型、債券型、バランス型でまず分類をした後で、個々の商品に合ったパフォーマンスの測定が必要になるのです。
たとえば、株式型の投資信託には、決算期末に分配金を支払うものと、分配金を支払わないで再投資して複利効果をねらうものがありますが、このような投資信託のパフォーマンスを測定する場合は、分配金を再投資したと仮定して計算する累積収益率を計算し、計算期間を同じにするために年率換算することが望ましいといえます。
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